30戸中ほぼ全戸で漏水。
給湯管更新を選択した事例
直しても、別の部屋でまた漏れる。
部分補修の繰り返しから抜け出すために選んだ、根本解決の方法。
複数の部屋で給湯管の漏水が発生。直しても別の部屋で再発する状況が続いていました。原因は配管そのものの経年劣化。部分補修ではなく給湯管の更新を選び、漏水を根本から抑えました。
直しても、また漏れる。
そのとき疑うべきは、配管そのものの寿命です。
複数の部屋で給湯管からの漏水が発生。修理を行っても別の部屋で再発する状況が続いており、根本的な解決策を検討したいとのご相談でした。
当時の状況
本物件は1996年築のRCマンション。当時は給湯管に銅管が多く採用されていました。銅管は衛生面に優れる反面、経年劣化により小さな穴が発生しやすいという弱点があります。
銅管の経年劣化で生じる、針の穴ほどの小さな穴のこと。給湯管は床下を通っているため、漏水してもすぐには発見できないのが厄介な点です。
本物件は床スラブの施工精度が高く、漏れた水が玄関横のPS(パイプスペース)へ流れる構造だったため、階下への漏水は少ない状況でした。その一方で、洗面室の床下がプールのようになっているケースも多く見られました。
考えられた3つの選択肢
ストプラの判断
漏水箇所の特定は非常に難しく、床下に溜まった水を抜く必要がある・水を抜いても漏水箇所が見つからない場合がある・点検口から見える範囲しか確認できない、といった問題がありました。つまり部分補修を繰り返す方法は、延命措置にしかならないと判断したのです。
そこで、給湯管そのものを更新する方針としました。
実施内容
既存配管は使用せず、床下からユニットバス上部を経由し、キッチンへ接続する新ルートを構築。これにより、大規模な床解体を行わずに給湯管更新を実施しました。
結果
漏水発生件数は大幅に減少し、修繕費も抑制できるようになりました。現在では、漏水の発覚から復旧まで1日程度で対応できる体制を構築しています。
この案件のポイント
小さなトラブルに見えても、原因は建物の寿命かもしれません。
1990年代のRCマンションでは、銅管による漏水が多く見られます。漏水は発生箇所だけを見ると小さなトラブルに見えますが、根本原因が配管の経年劣化である場合、部分補修を繰り返しても解決しないことが多いのです。建物ごとの構造や施工方法を理解し、最適な更新方法を選択することが、管理会社の重要な役割となります。
1990年代RCマンションで銅管が採用されている場合、漏水時は単なる部分補修ではなく配管更新の必要性を検討します。同一建物内で複数回漏水が起きているなら、個別修繕よりも更新工事の方が、長期的にはコストを抑えられる可能性が高いと言えます。
こんな方におすすめです
- 同じ建物で漏水が繰り返し発生している
- 1980〜90年代築のRCマンションを保有している
- 部分補修の費用がかさんできた
- 修繕計画の立て方に悩んでいる
- 管理会社の対応方針に疑問がある
その漏水、補修の前に原因の診断を。
建物の構造・配管の状態を踏まえ、部分補修か更新か、修繕計画の立て方まで一緒に整理します。繰り返す不具合ほど、早めの相談が結果的にコストを抑えます。
建物・修繕の相談をする※本記事は実例をもとに再構成したものであり、一部の情報を調整しています。配管更新や修繕の判断は、現地調査と専門家の診断のうえで行ってください。