キャッシュフローツリーとは?
不動産経営は「利益」を分解すると見えてくる
「家賃を上げたい」の前に、考えることがあります。
それは「利益は、何でできているのか」です。
「家賃を上げたい」「利回りを良くしたい」という相談は多くいただきます。ただ私は、最初から「家賃を上げましょう」とは言いません。まず「利益は何でできているのか」を整理します。その考え方がキャッシュフローツリー。収入から各費用を引き、税引前CFまで分解すると、改善すべき場所が見えてきます。
「家賃を上げる」は、改善策の一つにすぎません。
オーナー様から「家賃を上げたい」「収益を改善したい」「利回りを良くしたい」という相談を非常に多くいただきます。ただ私は最初から「家賃を上げましょう」とはあまり言いません。まず考えるのは「利益は何でできているのか」。これを整理する考え方が、キャッシュフローツリーです。
収入(GPI)から各項目を加減し、最終的に手元に残る税引前CF(BTCF)まで分解する。
売上を増やす方法は、家賃だけではない
例えば年間家賃収入1,200万円のマンション。利益を増やす方法は家賃アップだけではありません。
- 家賃を上げる
- 空室を減らす
- 駐車場収入を増やす
- 自販機・看板収入を作る
- 管理委託費・清掃費
- 電気代・水道代
- 保険料・修繕費
- EV保守・インターネット費用
多くの方は「収入を増やす」までは思いつきます。しかし実際には、利益改善の多くは支出側から生まれます。以前ご紹介した「表面利回り9%でも実質4%以下だった物件」も、原因は家賃ではなくOPEX(運営費)でした。
修繕費は「減らす」のではなく「平準化する」
もう一つ大切なのが修繕費です。漏水のたびに部分補修をしていると、毎年100万円ずつ使っているのに、10年後には結局すべて更新することになります。一方、一括更新すれば一時的に費用はかかりますが、その後10年以上、大きな漏水が減るケースもあります。
つまりキャッシュフローツリーでは、「今年いくら使ったか」ではなく「10年間でいくら使うか」を考えます。
空室も、数字で分解する
「空室率10%」だけでは何も分かりません。そこからさらに分解すると、どこで止まっているのかが見えてきます。
以前書いた「物件写真を変えたら1週間で5件案内が入った」という事例も、CFツリーでいえば「問い合わせ数」を改善した結果です。
管理会社は、数字を分解する仕事
私は、管理会社の仕事は、修繕を手配することでも家賃を集金することでもなく、利益が増える要素を分解することだと思っています。一つ一つは小さく見えても、積み重なるとNOIは大きく改善します。
AIでも、この考え方を採用します
今回開発している「AI不動産戦略会議」でも、このキャッシュフローツリーの考え方を採用する予定です。AIは「売却しましょう」だけを提案するのではありません。次の項目を一つ一つ分解し、どこを改善するとキャッシュフローが最大化するのかを可視化していきます。
利益を分解すると、
改善すべき場所が見えてくる。
収益改善は「家賃を上げる」だけではありません。キャッシュフローツリーで収入・OPEX・修繕・空室・負債に分解すると、改善すべき場所が特定できます。特に支出側と、修繕費の10年単位での平準化が効きます。小さな改善の積み重ねが、NOIを大きく押し上げます。
この記事が参考になる方
- 家賃を上げずに収益を改善したい方
- 運営費(OPEX)を見直したい方
- 修繕計画の立て方に悩んでいる方
- 空室の原因を数字で把握したい方
- 管理会社の役割を見直したい方
「家賃を上げる」の前に、利益を分解する。
収入・OPEX・修繕・空室・負債まで、御物件のキャッシュフローを分解し、どこを改善するとNOIが最大化するかを一緒に可視化します。
収益改善の相談をする※本記事は当社の考え方を整理したものであり、数値は例示です。GPI・EGI・NOI・BTCF等の定義や計算は前提により異なります。実際の収支判断は専門家にご相談ください。